徳川幕府の開府と終焉の舞台である二条城の見どころ

二条城

京都の二条城は1601年に徳川家康が西日本の諸大名に命じて建設させたもので、3代将軍家光がその規模を拡大し、殿内の整備を行い、今日の姿となったものです。

大阪冬の陣や夏の陣の軍議も、この二条城で行われ、ここから大阪に出陣しました。二条城にも天守閣はありましたが、1750年に落雷によって5層の天守閣は焼失してしまいました。

 

徳川時代に泰平の世が訪れて以降は、将軍家の京都での宿舎的なお城となっていましたが、幕末に再びこの二条城が脚光を浴びる事となります。15代将軍慶喜がこの城内で将軍職を継ぎ、翌年には二の丸御殿の大広間に在京諸藩の重臣をあつめて、慶喜が大政奉還の決断を発表したのです。

明治元年に新政府が現在の内閣に当たる太政官代を最初に設けたのもこの二条城であり、明治17年には二条離宮として再整備され、現在に至っています。

 

この様に、二条城は戦国時代の要塞的な城としてより、江戸時代から明治にかけての歴史を刻んだお城と言えるのです。また二条城は、世界遺産である「古都京都の文化財」の構成要素であり、国宝などを有する貴重なお城でもあります。

現在は京都市が管理しており、二の丸御殿や本丸御殿などが公開されています。お城の外周沿いには、東大手門、番所、唐門等が建ち並び、特に唐門は切妻造で桧皮葺の門で彫刻がふんだんに施されており、この唐門から二の丸御殿を撮影した写真は、二条城紹介の写真として良く使われているアングルです。

 

現在の二条城見学の中心は、国宝に指定されている二の丸御殿です。この二の丸御殿は、江戸時代の武家風書院造りの代表的な建造物であり、車寄、遠侍、式台、大広間、蘇鉄の間、黒書院、そして白書院と、6棟が東南から北西にかけて連なって建っています。部屋数は33で、合計800畳余りとなる広大な御殿です。

さらに、二条城の見所としては、この二の丸内にある3000面以上もあると言う障壁画です。3000面中1016面は、国の重要文化財に指定されている貴重なものです。

多くの障壁画は、狩野探幽を中心とする狩野派によるもので、金箔をはった画面に鮮やかな岩絵具などで描かれたもので、御殿とともに桃山時代の華麗で優美な様式を今に伝えています。

 

本丸御殿の場所には、当初は天守閣が建っていましたが、先に記したように落雷により焼失し、現在は明治27年に京都御苑今出川御門内にあった旧桂宮邸から移築された御殿が建っているのみです。

また、二条城を見学される際には、庭園もじっくりと観賞してもらいたいものです。二の丸庭園は江戸時代、本丸庭園は明治時代、清流園は昭和と時代が異なる3つの庭園があり、そうした時代を頭において鑑賞されると、より興味深く観賞できる事でしょう。

 

二条城周辺のおすすめグルメ

二条城は、京都の市街地にある為、昼食などを摂られる場合には、何でもお好みのものを味わう事が出来るお店が多数あり、お勧めと言っても難しいと言えます。

しかしあえて、二条城の周辺のレストランや食事処を挙げるなら、JR二条駅から徒歩3分の立命館朱雀キャンパス7Fの「Tawawa二条店」等は若い女性向けとしてはお勧めです。京都の食材を中心にしたランチバイキングが特にお勧めです。

 

また、和食がお望みなら「京・くずし料理 しし翁」等がお勧めです。

JR二条駅から徒歩5分の立地で、せっかくの京都の旅なのですから、気軽にゆっくりと京くずし料理を楽しむのも良いでしょう。2000、2500、3000円と手ごろな料金で楽しめるのも嬉しいポイントと言えます。ただし、予約が必要ですので注意下さい。

 

二条城周辺のおすすめ宿・ホテル

京都の二条城を訪れて宿泊される場合、二条城は京都市街の便利な場所にあり、市街地のお好きな立地のホテルや旅館を予約されれば良いでしょう。しかし、最近は宿泊施設は非常に取りにくく、いずれにしても早や目の予約が必要です。

また、JRで少し足を延ばして亀岡まで行き、湯の花温泉に宿泊するのも良いプランでしょう。湯の花温泉には、「おもてなしの宿 渓山閣」「湯の花温泉 松園荘 保津川亭」「湯の花温泉 有楽荘」などがあり、予算に合わせて京都の奥座敷のおもてなしを楽しまれるのも良いものです。

 

>>二条城のホテル「最安値」を検索する

 

二条城まとめ

お城と言えば、石垣の上にそびえ立つ天守閣と、それを取り巻くように配置された様々な櫓等を連想しますが、現在の二条城には、そうした戦乱の時代の護りとしてのお城の雰囲気はありません。

しかし、江戸時代に建造され、その後の日本の歴史の大きな転換時期を眺めて来た重みが二条城には秘められています。武家のお城と、皇室の離宮としての歴史も珍しいもので、これも時代の移り変わりを反映したものでしょう。

 

また「古都京都の文化財」と言う世界遺産が神社仏閣が構成要素の中心となっていますが、その中でお城である二条城が入れられた事も、他の神社仏閣と時代背景は違っても京都や日本の歴史の中で大舞台となった事や、多くの国宝や重要文化財を所蔵する貴重な歴史的遺産である事の証左と言えるでしょう。

お城好きの方はもちろん、それ以外の多くの方にも、京都に来られた際には、二条城を訪れられる事を、お勧めします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です