島原の乱の引き金になった島原城の見どころ

長崎島原城

有馬の海と青い空に白く映える姿が眩しいばかりの優美な島原城は、現在の島原城は1964年(昭和39年)に、当時の藩日記や書記録、そして大正末期に描かれた島原城絵をもとに築城当時の姿で復元された天守閣であり、昭和35年に復元された西の櫓と合わせて築城当時の安土桃山期の様式を取り入れた築城当時の壮麗な姿を今に伝えています。

現在は年20~30万人が訪れる人気の観光名所なのですから、まさか長年にわたり石垣と堀だけが当時の規模と壮麗さを伝える城跡であったとは思えないでしょう。

 

築城は1616年に大和五条から島原に移封した松倉重政によって始まり、およそ7年の月日をかけて1618年に完成したとされています。

豪華な壮麗な様式である安土桃山様式の粋を全て集めた五層の優美な天守閣を中核に、城内3か所に三層櫓がそびえ立つなど大小の33にも及ぶ櫓を要所に配した豪壮堅固な城構えとして、九州の中でも要所となるお城として一目置かれることになります。「四壁山」や「森岳」と呼ばれた小高い丘を利用して築かれた島原城は、別名「森岳城」とも呼ばれていました。

 

築城以来、江戸時代は南蛮貿易や有明海岸で行われる交易のために4万石でありながらも豊かな城下町が整備されましたが、明治維新による廃城令によって1618年の築城当時の天守閣をはじめ全ての櫓が取り壊されたため、先にも述べたようなお堀と石垣だけが当時の荘厳さを物語るすべてとなったのです。

当時の壮麗な姿が復元されつつある島原城を見ていると、その荒城となっていた時期の方が信じられませんが、それも歴史の大きなうねりを受けた姿なのでしょう。2006年には、日本100名城に選定されています。

 

400年前の築城以来、一度も崩れることなく緩やかな曲線を描きながら積み重ねられた石垣は他には類を見ない程の美しさは島原城の美観にも通じていると言えましょう。また築城当時から残るお堀は春の菖蒲の花、夏には蓮の花が彩り、秋には城内の紅葉が映え、冬には蓮の枯葉の間に澄み切った空と天守閣が静かに映り込むなど、四季折々の美しさと風情を醸し出しているとも言えましょう。

島原の人たちが、お城の復元を長年願い続けたことも納得できるほどの美しい絶景スポットです。

 

島原城の歴史と言えば、やはり「島原の乱」でしょう。お城マニアだけでなく、歴史を愛する歴女達の間でも関心が高く、特に彗星のごとく歴史上に登場した若き天草四郎に注目している人も多いでしょう。

天守閣の各階は復元当時収集された史料などを展示する資料館となっており、数多く展示されている島原の乱についての「キリシタン史料」も島原城を訪れた際には必ず見ておきたいポイントです。

また198年ぶりに活動を開始した雲仙普賢岳噴火災害を伝える観光復興記念館」開館についても展示されおり、火山と共に発展した有明島原についてもぜひ知っておきたいところです。

 

島原城周辺のおすすめグルメ

美しい島原城を散策し歴史に思いを馳せたら、ぜひとも島原のグルメを堪能しましょう。島原は長崎県の南東に位置し、島原城をはじめ原城や多くの武家屋敷が立ち並んだ城下町の街並みが今でもその面影を濃く残しています。

さて、島原を訪れたならぜひ食べてほしいのが「貝雑煮」でしょう。島原半島に伝わる郷土料理です。

お餅をはじめ、野菜、肉、魚などの食材を一緒に煮込むお雑煮で、その発祥は「島原の乱」で腹上に籠城した天草四郎が農民たちに作らせたことに始まるとも伝えられています。

 

3ヶ月の籠城の際に農民たちが口にした料理が今に伝わるとなると、また遥か歴史に想いを馳せてしまいますね。地元の有名店でもある「姫松屋」の貝雑煮が美味しいと観光客には人気があります。

また歩き疲れた時は、古民家を再利用したカフェ「しまばら水屋敷」で冷たいかんざらしを頂きましょう。もちもちの白玉はクセになる触感ですよ。

 

島原城周辺のおすすめ宿・ホテル

島原城だけなく広い城跡や城下町の面影を楽しみながら疲れたらゆっくり休めるホテル宿泊してみましょう。

島原ステーションホテル

島原城にもっとも近い「島原ステーションホテル」は島原城を一望できるロケーションでは最も人気のホテルと言えるでしょう。

一般的なビジネスホテルとなるため、宿泊料金もツイン2名の場合8000円~、シングルでも4500円とかなりお得な宿泊プランとなっています。女友達2人の旅行などにはピッタリだと思いますよ。島原商店街のアーケードにも程近く、先程ご紹介した「しまばら水屋敷」へも徒歩で行ける距離となっています。

島原城下を楽しむにもピッタリですね。

 

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ホテル&スパ 花みずき

そして、もう一つのおすすめのホテルは「ホテル&スパ 花みずき」。ランクとしてはビジネスホテルですが、何と言ってもオススメなのが一階にあるサウナ併設の大浴場「尾久杉の湯」でしょう。

宿泊するお部屋にもバスルームはありますが、歩き疲れた時は足をしっかり伸ばしてお風呂に浸かりたいものですよね。客室数がシングル、ツインとあり、ツインルームは空間もゆったりしているので女子トークに花が咲いても問題ありません。

ただし全室数が合わせても42室と限りがあるので、島原への旅行の予定を立て始めたら、まずはホテルの予約から押さえておくと良いでしょう。

 

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島原城まとめ

島原を訪れる人の中には、島原城や城下町の観光名所を楽しみに訪れる人もいれば、島原の乱で散って行った天草四郎をはじめ多くのキリシタンたちを偲んで巡礼の一環として訪れる人も多く、静かに祈りを捧げていく人も多いようです。

また雲仙普賢岳の噴火で規制になった人たちの慰霊で訪れるなど訪問目的は人それぞれのようです。

教科書で知っているだけの島原の歴史ではなく、まるでプリズムのように様々な歴史を持つ島原を実際に訪れて触れてみると、島原城をはじめ島原の街をまた異なった視点で見ることができるでしょう。

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