本州最南端の鹿児島県は、南北に約600キロメートルと縦に長く、温帯から亜熱帯まで気候もさまざまです。
年間の公す良は1900ミリと一年を通してあたたかく、湿度も高い土地柄です。
南国特有のあたたかな南風が日常の喧騒を忘れ心を癒してくれます。
2011年3月12日に九州新幹線が全線開業して、博多から鹿児島間が最速1時間17分で結ばれました。
鹿児島空港への直行便も、国内主要各都市から運行し、東京、名古屋、大阪、福岡からは便数も多く快適です。
さらに、上海、ソウル、台北の3つの定期国際航空路線が運航しており、アジア各国からの観光客も増えてきています。
県内の移動は断然レンタカーですが、鹿児島中央駅を起点として、各方面に向かう鉄道も充実していますがのんびりローカル列車に揺られる旅もおススメです。
今回は、あっちもこっちもまわりたいという欲張り派の方に、押さえておきたいスポットをご紹介したいと思います。
1泊2日でまわれるレンタカーを利用した観光コース
昨年(2015年)7月世界遺産に登録された「明治日本の産業遺産」そのなかでも3つの構想遺産がここ鹿児島にあります。
時間が無い方でも1泊2日でまわれるレンタカーを利用したスポットを順にご紹介いたします。
ますは1日目。
鹿児島市内にある「磯地区」は、幕末期には日本の近代化をリードする一大工場群「集成館」がありました。
工場で行われた事業の総称を「集成館事業」といい、その遺産である「反射炉」「旧集成館機械工場現在の「尚古集成館」「旧鹿児島紡績所技師館」の3つが、「旧集成館」として、世界遺産に登録されました。
この3つはまとまった場所にあるので一度に見学が可能です。
万治元年(1958年)に造られた、薩摩藩主・島津家の大名庭園「名勝仙厳園」。
入ってすぐの場所に「反射炉跡」があり、このほかにも日本初のガス灯「鶴灯篭」や自家発電用の「水力発電ダム跡」など、日本の近代化の礎となった遺産や史跡が点在しています。
園内敷地に隣接する「磯工芸館」では「薩摩ガラス工芸」で制作した、「薩摩切子」を展示・販売してあります。
薩摩切子は集成館事業の一つとして海外輸出用に開発されたもので、明治以降は製造が途絶えていましたが、昭和60年に本格的に復元されました。
世界遺産を見学したあとは、鹿児島が生んだ幕末の偉人で地元でも「せどごん」で親しまれている西郷隆盛像で写真を。
昭和12年(1937年)に建てられた銅像で台座を含めるとその高さなんと8メートル。
作者は鹿児島の出身で、渋谷の中堅ハチ公の像も手掛けた安藤照さんです。
国道を挟んだ先に撮影用のカメラがあり週末や祭日にはボランティアガイドの案内も受けられます。
観光を楽しんだ後は、鹿児島イチの繁華街・天文館へ。
天文館には鹿児島グルメのお店やお土産屋さんが大集合しています。
なかでも欠かせないのは、鹿児島スイーツ「白熊」です。
元祖でもある「天文館・むじゃき」では、ふわふわの氷に、社長の他数名しか製法をしらないという自家製ミルクがたまりません。
鹿児島ラーメン、薩摩焼酎、さつまあげ、きびなご、黒豚料理などがそろう「かごっまふるさと屋台村」での夕食はいかがでしょうか。
2日目は江戸時代の武家屋敷が残る知覧町へ。
鹿児島中央駅から約40キロ、薩摩の小京都とも呼ばれる「知覧(ちらん)」。
曲折ある道に沿って美しい石垣や生け垣が連なるこの一帯は、江戸時代に武家屋敷集落があった地です。
今も当時の屋敷が残り、7つの屋敷では名勝庭園を一般にも公開しています。
ランチは古民家を利用したレストランでいただくのも良いでしょう。
武家屋敷から車で5分程移動。そこにあるのは「知覧特攻平和会館」です。
知覧平和公園内に立つ戦史資料館で、太平洋戦争時、南九州や沖縄、台湾の基地から飛び立った「特攻部隊」の隊員たちの遺影や遺品、遺書などを展示し、戦争の悲惨さ、そして平和の尊さをしっかりと学ぶことができます。
ここからさらに南下して「指宿」へ。
「指宿」と言えば「砂蒸し」です。
日帰りでも楽しめる「砂蒸し会館」は指宿最大の雨でも楽しめる全天候型砂蒸し温泉施設です。
世界的にも珍しい天然の「砂蒸し体験」ができます。
普通の温泉に浸かるよりもデトックス効果が高いと言われ、美肌効果も期待ができます。
最後にお土産情報です。
魚のすり身を揚げた郷土料理「さつま揚げ」。
地元では「つきあげ」「つっきゃげ」と呼ばれ、しょうが醤油やマヨネーズをつけて食べてもおいしいです。
お店によって味も違うのでドライブ途中に立ち寄り片手で食べれる物として、小腹の空いた時におススメです。
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