築城の名手藤堂高虎が大改修した伊賀上野城の見どころ

伊賀上野城の城跡は1967年に国の城跡名勝記念物として、天守閣は1985年に伊賀市有形文化財として定められています。

筒井定次によって、1585年に近世城郭としての伊賀上野城が築かれました。本丸は高丘の頂上とされ、東寄りに三層の天守閣が建てられましたが、1633年に天守閣は倒壊したと推定されています。城下町は、古くから開けた北側で、現在の小田町を中心としました。

宇和島城主であった藤堂高虎は、1608年に徳川家康から国替えのため、伊賀の国10万石・伊勢の内10万石、伊予の内2万石を与えられ、大坂の陣・豊臣方に対抗するため城を築きました。

本丸を西に広げ、高さ約30m程の高石垣をめぐらし、南を大手としました。五層の天守閣は建設中の1612年に、当地を襲った大暴風で倒壊しました。

外郭には、二重櫓二棟・一重櫓八棟や、約40m程の巨大な渡櫓をのせた東西の両大手門、御殿などが建てられました。1615年の大坂夏の陣で豊臣方が敗れた後、幕府が城普請を禁じ、天守閣が再建されない状態のまま、伊賀上野城は伊賀国の城として認められました。

現在の天守閣は、川崎克が藤堂氏の天守台に建てたものとなっています。木造三層の大天守と、二層の小天守が合わせられ、伊賀の文化と産業振興の拠点として伊賀文化産業城と名付けられました。白鳳城とも呼ばれ、市民に親しまれています。

藤堂高虎が本丸の西に築いた石垣は、大阪城と並び日本一の高さとなっていて、映画やドラマのロケ地として選ばれることがあります。

藤堂高虎が豊臣秀吉から拝領した唐冠形兜は藤堂玄蕃良重に与えられ、玄蕃家に受け継がれた後に伊賀市に寄贈され、三重県指定文化財となっています。

天守閣竣成を祝って、最上階の格天井には著名な画家や書家、政治家などから寄贈された1m四方の46枚の書画の色紙がはめ込まれています。天守閣内には多くの陶芸作品が展示されています。

筒井伊賀は、筒井定次の本丸跡から出土したものとされ、茶道に使う水指と考えられています。滋賀県彦根市の明照寺に伝わった松尾芭蕉の形見である笠を川崎克氏が入手し、伊賀上野城の所蔵となりました。

笠には芭蕉と寺の住職、李由の句が記されています。伊賀焼や武家調度品、大天守閣3階の城下町俯瞰模型や川崎克像、小天守閣の忍び井戸など、伊賀上野城には見どころが数多く存在しています。

伊賀上野城周辺のおすすめグルメ

金谷本店は伊賀上野を訪れたら必ず寄っていくという人が多く、伊賀牛のバター焼きやすき焼きが人気です。松阪牛や神戸牛に並ぶ絶品で、バター焼きは炭火の香ばしさと大根おろしや薬味のサッパリした風味が調和し、すき焼きは醤油と砂糖のシンプルな味付けでいただくことができます。

わりしたを使わない、関西風のすき焼きです。

レストランitoはボリュームのある料理を提供する洋食屋です。

ステーキをはじめ、ハンバーグやオムライスなど、美味しさに惹かれながら満腹になる店です。ステーキ丼も人気があります。味にもボリュームにも驚きます。知らずに訪れて大盛りにして欲しいと頼むと、大変なことになります。

伊賀上野城周辺のおすすめ宿・ホテル

山水園

自然に溶け込んだ隠れ家のような宿です。美人と健康の湯として評判の天然温泉に入ることができます。露天風呂もあり、緑の風景を楽しみながら湯に浸かって疲れを癒やすことができます。泡風呂もあるので、マッサージ効果が期待できます。

料理は見た目にも鮮やかな和食や鍋料理が提供されます。牛だけでなく、ぼたん鍋もあります。忍者屋敷というお食事処もあって、風情がある宿です。

伊賀上野シティホテル

伊賀の食材にこだわった食事が用意されます。伊賀牛のひつまぶしを堪能することができ、この料理を目的に数ある宿泊施設の中からこちらを選ぶという人もいます。

くのいちや、ひつまぶしは事前に予約が必要となります。伊賀米の美味しさを味わうこともできるので、お勧めです。夜には伊賀上野城のライトアップを見ることができる部屋もあります。浴槽も大きく、ゆったり入浴することができます。

対泉閣

明治に創業した温泉宿で、忍者の森まで徒歩1分という所に位置しています。露天風呂は山麓の静かな雰囲気に包まれ、心まで癒やされます。

料理は伊賀牛や地元の食材を活かした会席料理やあみ焼きが用意されます。秋になると、松茸づくしの料理が登場します。山の景色を眺めながら、くつろぎの時間を過ごすことができます。

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伊賀上野城まとめ

伊賀上野城は見どころが多く、立派なお城です。小天守閣の忍び井戸と聞くと、伊賀忍者を思い浮かべるなど、城の中の巡り方も様々です。

食材では牛が有名な地で、食事も楽しみとなります。自然に囲まれているため、訪れる時期によって雰囲気も変わり、食事にも変化が楽しめます。

伊賀上野城の石垣は映画やドラマで撮影されているため、見たことがあるという人も、本物の高さを実感すると新鮮な驚きがあるかも知れません。