和銅鉱泉の紹介、見どころ
和銅鉱泉は、埼玉県の秩父地方にある温泉の中でも最も古い歴史をもつ鉱泉です。現在では秩父温泉と呼ばれる5泉の1つの、新木鉱泉の一部という扱いになっています。
泉質は鉱泉の名の通り、低張性冷鉱泉で、神経痛やリウマチ、冷え性、そして切り傷や皮膚病の治癒にとても効果的です。洗浄効果や消毒効果が高いその鉱泉は、昔から周辺の人々が切り傷などの薬の代わりとして使用していたという言い伝えもあり、別名「薬師の湯」とも呼ばれています。
この和銅鉱泉のある秩父市の黒谷地区には、日本で最初のの銅坑である和銅山が存在し、ここから採れた銅を材料として、日本最古の流通貨幣である「和同開珎」が作られたと言われています。
この地域は温泉だけでなく、その当時を回顧させるこの和銅遺跡の探訪や、長瀞の荒川や横瀬川でのラフティングやライン下りを楽しむことが出来たり、秩父の札所巡りの拠点としても利用されています。
特に夏場は避暑地としても利用されることが多く、都会から電車で1時間半という条件も相まって、年々人気が高まっている温泉地だと言っていいでしょう。
和銅鉱泉近辺でおすすめのホテルや旅館
ゆの宿「和どう」
この「和どう」は秩父と長瀞の中間に存在する宿泊宿です。近年リニューアルをして以前より部屋数が増え、現在では全38室の和室、モダン和室があります。洋室はありませんが、モダン和室には外国製の高級ベッドがあり、そのまま洋室だと考えてもいいでしょう。
露店風呂が付いた部屋が14室あり、付いていない部屋でも大浴場で和銅鉱泉を楽しむことができます。そして、別途料金になりますが、貸切の露天風呂も存在します。
露天風呂は日帰り入浴も可能ですが、宿泊客の混雑状況次第では利用できない日もあるので、事前に確認が必要です。
食事は季節を先取りした会席料理がメインで、各客室で楽しむことができます。
館内では無線LANのWi-Fiを使えるので、ノートPCやゲーム機でインターネットを利用することが可能です。
駐車場は70台分あるので、客室数を考えても満車になることはまず無いでしょう、また、秩父鉄道の和銅黒谷駅から定期運行されている送迎バスがあります。電車で向かう際にはこのバスを利用してください。
その「和どう」という名前から、純和風だと思われてしまいがちな宿泊宿ですが、モダン和室を用意しているので、ベッドでないと困るといった方でも問題なく利用できそうです。
ホテル「美やま」
横瀬川の渓谷に面した「美やま」は、昭和34年開業の歴史を持つ温泉宿です。
客室数は全43室で、和室、洋室が用意されています。また、全室喫煙が可能になっており、禁煙室を希望される場合は消臭による対応になるので、事前にその旨を伝えておく必要があります。
温泉は露天風呂のみになります。男女別の大浴場が用意されており、日帰りでの利用も可能です。
全室の窓から横瀬川が望める作りになっているので、客室よりゆっくりとその渓流のせせらぎを感じることでき、都会の喧騒から逃れるにはもってこいの環境だと言えるでしょう。
食事は選りすぐられた視覚的にも美しい旬の味覚を、各客室で楽しむことができます。
ここでも館内では無線LANのWi-Fiを使用できます。歴史のある和の空間の中にあっても、最新の利便性も忘れてはいません。
50台分の駐車スペースがあるので、車での利用の際にも余裕があり、送迎は定期的にはありませんが、事前に連絡をすれば西武鉄道の西武秩父駅まで行ってもらうことができます。タクシーを利用する場合、西武秩父駅から20分程度です。
この「美やま」は和室のみのホテルになるので、その点だけに注意してください。
新木鉱泉旅館
新木鉱泉旅館は、創業が1827年という歴史のあるこの地域でも老舗の温泉宿だと言えます。ここでは新木鉱泉の名前の通り、和銅鉱泉の元とも言うべき鉱泉を利用した温泉を楽しむことができます。
客室数は13で、露天風呂の付いた特別和室が4つ、通常の和室が9室あります。ここは全室禁煙になっており、喫煙は玄関先の喫煙所でのみ行えます。愛煙家の方はこの点にご注意ください。
温泉は男女別の露天風呂が用意されており、特別和室や通常の和室の方を問わずに利用できます。
食事は地元の川魚や山の幸をふんだんに使用した和食のコース料理で、四季折々の味覚を各客室で楽しむことができます。
広い駐車場を用意しているので、車での利用も全く問題ありません。また、西武鉄道の西武秩父駅、もしくは秩父鉄道の秩父駅まで無料の送迎バスが定期的に運行されているので、電車での利用の方も安心です。
それほど規模の大きい温泉宿とは言えませんが、2つの駅までの送迎もあり、和室でのんびりと温泉を楽しめる温泉宿だと言うことができます。
源泉かけ流しではありませんが…
この地域の温泉は、鉱泉の名前からも分かるように、源泉の温度が10度前後しかありません。よって、それを沸かしたものが温泉として提供されています。
もちろん温泉としての要件は満たしていますが、「薬師の湯」の名の通り、各種の疾患の治癒の為の温泉だと考えた方がいいかも知れません。その効能を是非試してみたいという人は、一度訪れてみてはどうでしょうか。
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