加賀百万石の大城である金沢城の見どころとおすすめ宿

金沢城の紹介

石川県の金沢城は、加賀藩の前田氏の城として、江戸時代当時の建物や庭園が残されている貴重な場所です。金沢城の見どころとはどんなところでしょうか。

金沢城が築城されたのは、現在の金沢市中心部の東側で、石川県庁や金沢市役所に隣接している金沢城公園の中に城跡があります。

金沢城が築城される前、当初は戦国時代に尾山御坊と呼ばれる、一向一揆の拠点となる城作りの寺院がありました。これを佐久間盛政が攻め落として金沢城となったのが、天正8年（1580年）のことです。

その後、織田信長の家臣としても知られた前田利家が入城してからは、江戸時代に加賀国と加賀藩の拠点として続きました。

当時の城の構造物はいくつも残され、また近年に大規模に復元整備も進められて、江戸時代の金沢城の外観に徐々に近づけられつつあります。

城の東側にある重要文化財の石川門は、現在は金沢城入口として使用されている門で、慶長年間（1596〜1614年）に建築されました。一の門と二の門からなる枡形門で、高い石垣の上に立つ石川櫓と一体となっています。

石川門をくぐった先には広場のようになった場所があり、その奥に石垣の上に立つ、五十間長屋と呼ばれる巨大な城の建物が目に入ります。五十間長屋は2001年に復元された建物で、明治時代以降の木造城郭建築物では最大の規模を誇ります。

迫力があるために金沢城の顔として、写真が掲載されるようになっています。

二の丸の菱櫓も石川城の様子をよく知れる代表的な建物です。三重三層で高さは17.34メートル、石垣を加えた高さは29メートルになります。2001年に五十間長屋と共に復元されました。

三十間長屋は1858年（安政5年）に建てられた2階建ての多聞櫓で、重要文化財に指定されています。元々は食器の倉庫でしたが、江戸後期には武器庫として使われていたそうです。

玉泉院丸庭園は公園の南西部にある池泉回遊式庭園で、前田利常が1634年（寛永11年）から整備を進めていました。現在の庭園は2015年に復元されました。勾玉のような形をした池があり、その周囲に樹木や巨大な石垣、段落ちの滝、あづま屋などが配されて優雅な庭園となっています。

城の北側に位置する尾崎神社には、金沢城の建物としてはもっとも古い東照権現の建物が移築されています。

金沢城の東側にある池泉回遊式庭園の兼六園は、金沢城の東側にあり国の名勝となっている場所で、日本三大庭園の一つです。五代藩主前田綱紀によって整備されたもので、当時の庭園の風景がそのままに残ります。行くかの茶屋や休憩所があるのでぜひ立ち寄りたいところです。

金沢城公園は春はお花見スポットとして、6月には盛大に開催される金沢百万石まつりのメイン会場としても注目してみましょう。

金沢城公園のあたりで気軽に立ち寄れるグルメスポットを紹介します。

金澤屋珈琲店本店は、お城の北側の大手濠そばにあるカフェです。自家焙煎のコーヒーを提供するお店で、コーヒー羊羹やパフェが人気メニューです。

堤亭は名勝兼六園の敷地西側にある、昔ながらのたたずまいをみせる蕎麦屋です。創業は明治21年で建物は100年以上の歴史があります。うどん、そば、定食、だんごなど甘味や地酒も楽しめます。兼六園内には、清水邸や三芳庵など、幾つもの茶屋やお食事処があるので利用してみましょう。

金澤ななほしカレーは、金沢城の南側のあるお店で、近年ご当地グルメとして注目の金沢カレーを味わえます。チキン、ビーフ、豆などのカレーに温泉たまごやレーズン・ナッツなど風変わりなトッピングをした金沢カレーを食べてみましょう。

金沢城の周辺にはホテルがひしめいていますが、評価の高いおすすめのホテルをご紹介します。

カメリアイン雪椿は金沢城や兼六園からは徒歩3分、しずかな住宅地内にあるホテルです。

表門と蔵造りの建物は江戸時代の古めかしい見た目で歴史を感じさせ、客室ではモダンな洋室が利用できます。朝食は金沢の食材で調理されたイングリッシュブレックファーストが提供されます。金沢の観光をする拠点として選びたい宿です。

ホテルトラスティ金沢香林坊は、金沢城の西側の国道157号線沿いにあるホテルです。

金沢中心街の老舗デパート香林坊大和に隣接しています。ヨーロッパのデザインが美しい建物で、客室はモダンで広々としていて、女性専用のレディースルームもあります。ホテルのロビーカフェ・ファシーノでフレンチやイタリアンを、鉄板焼・凛庭で海鮮や特選牛を味わえます。

金沢白鳥路ホテル山楽は、金沢城の北東に隣接しているホテルです。

建物ロビーや客室は大正ロマンのイメージに包まれ、洋室と和室が用意されています。ホテル内のまほろばは、加賀伝統料理を提供するレストランです。

地下807メートルから引いている直天然温泉は、美肌の湯と評判なのでお風呂目当てでも宿泊したいところです。

金沢城は前田利家の居城としても有名なお城ですが、江戸時代当時の建物と共に復元された五十間長屋などの巨大な建物は、見るものを圧倒する迫力に満たされています。

金沢城を訪れるならお花見の季節や、6月の金沢百万石まつりの時期を狙ってみても良いでしょう。兼六園は江戸時代の庭園が今も残されている名勝ですが、昔ながらのお食事処でのグルメの楽しみも味わえます。

ホテルがいろいろ選べることも金沢城周辺の魅力になっています。